漫画・小説・参考書

びんちょうタン
この漫画を読んでショックのあまり三日間ほど飯がよく食えなくなった。
びんちょうタンが辛い境遇に負けず健気に頑張っている姿は美しいがちっとも嬉しくない。
このやるせなさ、悲しさはなんなのか。
そんなことを考えて悶々としてしまった。
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色々と切ない描写が多いが、やはりウメばあちゃんとの思い出のシーンは涙なしでは見られない。
ばあちゃんが大切にしていたかんざしを売って、びんちょうタンに着物を縫ってあげるシーン。
びんちょうタンが「わたしの、わたしの」とピョンピョン跳ねる。
そう。そうなんだよね。小さいときって「自分だけのもの」が特別嬉しいんだよね・・・。
そんなかけがえのない宝物を抱きしめて、ばあちゃんを想うシーンは強烈に記憶に残っている。

辛いことがあってもひたむきに頑張るびんちょうタンには、やがてクヌギたんやちくタンなどの素敵な友達がたくさんできる。
陰ながら見守ってくれる大人たちもいる。
彼等と苦楽を共にしていくうちに、やっとびんちょうタンの心の穴が埋まったのか、少しずつ笑顔が増えるようになったのが何よりも嬉しかった。
ラストシーンでみんなに誕生日を祝ってもらうところなんてもう号泣である。今までのように一人ぽっちで「おめでとう」なんて言う必要はなくなったのだ。
悲しいシーンも多いけれど、それに負けない愛と友情がたくさん描かれている。
本当に綺麗な物語だ。

損をしたっていい。
びんちょうタンのように頑張る子供たちに、でっかいワガママの一つでも言わせてやれるような大人にならなければならない。
そんな気持ちにさせてくれる作品だった。
NHKにようこそ!
初めて見たときはアナウンサーの話だと思いスルーしてしまったが、数年後、NHKというのが実は日本ひきこもり協会の略だったことが判明。
早速読んでみたらめちゃくちゃハマった。
ヒキニートの主人公、エロゲオタの隣人、ジャンキー先輩と宗教勧誘する電波少女という濃いメンツが織り成すは話はどれも爆笑もの。
{ this.showNHK = true; this.update(); };} style="cursor: pointer; color: red;">[ネタバレあり 続きを開く...]
特にMMORPGの話とハイパーセルフプレジャーのシーンは腹を抱えて笑った。
あと、自殺編で最終的に佐藤君が一番死にたがってて周りが必死で止めるというオチもやばかったw
佐藤君と岬ちゃんの恋人ごっこ?が段々おかしくなり始めたあたりでマルチ商法の同級生が出てくる流れが秀逸で、岬ちゃんが例の自己啓発おじさんとなんか一線越えそうな雰囲気になったときは流石にハラハラした。
結局、ヒキニートでもなんでも可愛い女の子の知り合いができれば男は頑張っちゃうよね。
気だるい雰囲気とどこかノスタルジックな感じがあって、最後はちょこっとしんみりする謎の作品。
漫画・アニメ・原作小説ごとにキャラクターの性格やストーリーが微妙に違っていてどれも楽しめる。
どれか一つでハマったのなら全部見てみることをお勧めする!
最強伝説黒沢
人生の教科書。
孤独なおっさんが人望を得るためにあれやこれやと試行錯誤していく内に、なぜか不良に追い回され、暴走族と決闘する。そんな漫画。
そんな漫画で・・・まさか泣くとは思わなかった。
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爆笑必至のギャグがある一方、太郎を前に号泣したり、決闘を決意するシーンなど序盤から感動的なシーンが多い。
普段はダメな黒沢が最後の最後、際の際で覚悟を見せるのが痛快。
仲根とのタイマン・虐められっ子の救出・レスラーとの対戦などなど、ヘタレだった黒沢が己が矜持のために奔走してゆく姿にいつの間にか心を奪われている。
そして迎えた決戦前。暴走族に怯えるホームレスを鼓舞するシーン。
ここで一巻から溜めに溜めてきた黒沢の男としての矜持、人生論が炸裂し涙腺が崩壊した。
「優しさなんかじゃねぇ・・・!」
「今夜 そういう男になろう」
「損得だけで生きて何になる・・・?」
「オレが・・・オレのヒーローであろう・・・という気持ちだろう」
「つまり・・・矜持だろう・・・!」
あれだけ情けなかった黒沢が心底かっこよかった。
この漫画を読んで以降、表紙に描かれた黒沢の真っ直ぐな目を見るだけでウルウルときてしまう。
俺も矜持に生きる男になりたい。
必ず読むべし!
ぱすてる
尾道という町が舞台の恋愛漫画。
冴えない主人公のもとに親を亡くした美少女が転がり込んでくるという王道の構成で、15巻の告白まではそんじょそこらの恋愛漫画を超える神漫画だった。
少しずつ関係を深めていく二人、尾道と東京という距離を感じさせる演出、突然帰ってきた幼馴染のひなこなどなど、ドキドキワクワクの展開に「うおー!!!」となるはず。
{ this.showPastel = true; this.update(); };} style="cursor: pointer; color: red;">[ネタバレあり 続きを開く...]
ただ・・・いかんせんその後が長すぎた。
恋人になってからのイチャイチャとか焼きもちヤキとかそういうのもよかったんだけど、何回繰り返すんじゃボケェ!と。
あげくのはては女キャラのインフレと下ネタ話の連続で萎えた。
40巻あたりから卒業、そしてお互いの夢へ向かっての別れが描かれるようになったが、これをギュッと濃縮して20巻あたりまでにしてくれていれば・・・。
でも、それでも、それでも15巻までの流れはすごいから星4つ。
愛人[AI-REN]
表紙で200%勘違いされる漫画。
ある病の末期患者である青年と彼のサポートのために解凍されたバイオロイドの物語。
最初は恥ずかしくなるほどのイチャラブ描写に面食らったが、それ以上に真面目で重い話に惹きこまれた。
{ this.showAiren = true; this.update(); };} style="cursor: pointer; color: red;">[ネタバレあり 続きを開く...]
イクルとアイはもとより、 人の完成系であるナギ、正義と罪の狭間でもがくカマロ、謎のテロリストたち、
それぞれの境遇で描かれる生と死の描写に圧倒された。
話が進むにつれ勃発する戦争や生物テロなど、息つく暇のない怒涛の展開の数々。
そしてラストの胸をギュッと締め付けられるような悲哀と悲壮感。
残骸の中でイクルが祈るシーンでは俺自身も「どうか無事でありますように」と願わずにはいられなかった。
つむぐということがいかに偉大なことであるかをこの漫画を通して認識させられた。
5巻でこれほど濃い漫画はそうそうないと思う。間違いなく傑作。
まほろまてぃっく
ちょいエロ系のほのぼの漫画・・・?と思っていたら壮大なスケールで描かれた泣けるSF漫画だった。
この作品の登場以降、 「えっちなのはいけないと思います!」というまほろさんのキメ台詞が様々なアニメで用いられるようになった。
(というかまほろさん自体がパロディとして描かれることもしばしば。それだけ影響があったということだろう)
「ボーイミーツガール+SF+アクション+エロス=破壊力」という方程式を見事に体言した作品。
中には「Kiss×sisの作者が描いてるなんて碌なもんじゃねーだろ!」と思われる方もいるだろうが、これだけは断じて違う。
真面目に心温まり、涙する作品。
BLACK LAGOON
悪の運び屋一味を描いたガンアクション漫画。
スラングを多用した特徴的な台詞回しや個性的なキャラクターが魅力的。
物語も起承転結がしっかりしていて、特にヘンゼルとグレーテル、フジヤマ・ギャングスタ・パラダイス編の二つは文句なしに面白い。
また、FARC=コロンビア革命軍、ヘンゼルとグレーテル→チャウシェスクの落とし子などなど、読んでいくうちにそっちの知識がつけられる点もいい。
もちろんスラングや差別用語にも詳しくなれる。
レヴィがだんだん優しくなっていくところにかなーり萌を感じる萌え漫画でもある。
お気に入りの台詞は「神は留守だよ、休暇取ってベガスに行ってる」
アニメ版も良作画、声優ハマりすぎで非常によくできているので超おススメ。
ピンポン
「女が出てこない」「変な技がない」「努力でどうにかならない」の3点揃った傑作スポ根漫画。
作品から滲み出ているのは 「苦悩」「才能」そして「友情」である。
佐久間やウェンガ、風間といった数々のキャラが見せる執念と哀愁にグッときた。
特に佐久間の「どこ見て歩きゃ褒めてくれんだよ!」という悲痛な叫びには涙腺崩壊。
スポーツに興味ない人や、そもそも漫画を読まない人にも読んでもらいたいほど熱くて面白い作品である。
実写映画のほうも非常に良くできている。
なるたる
「ぼくらの」で有名な鬼頭莫宏氏の作品。
なるたる、なんて可愛らしいタイトルとほんわかした絵柄に騙されてはいけない。
「骸なる星 珠たる子」というおぞましいタイトル通り、この作品は狂気に満ちている。
「ぼくらの」なんて比じゃないくらい、もっともっと狂っている。
{ this.showNarutaru = true; this.update(); };} style="cursor: pointer; color: red;">[ネタバレあり 続きを開く...]
中でも苛めのシーンはえげつない。
ミミズジュースとか、殉職した自衛官の子供が苛められてる設定とか、その発想はどっから出てきた・・・的なえぐい描写がたくさん。
極めつけは、のり夫・・・。これはかなりインパクトがあった。
グロばっかりに目が行きがちだが、スケールのでかい作品で、ストーリーもとても良い。
ラストの絶望感も・・・すごい。
星5にしているが合わない人にはとことん合わないと思う(笑)
そして、人格に悪影響を及ぼしかねないので小さい子には読ませちゃダメ。絶対。
ヨコハマ買い出し紀行
世界観・絵・物語の3つが抜群だったSF漫画。
核戦争後?の日本(三浦半島)が舞台で、主人公アルファさんを中心に様々なキャラクターの日常が描かれてゆく。
ダークな雰囲気はほぼ無く、作中には終始まったりとした時間が流れている。
歴史についての説明が時折書かれるのだが、細かい部分は読者の想像に委ねられており謎が多い。
しかし、ものによってはかなり重要なメッセージがちょっとしたコマに描かれていたりするので一つ一つが見逃せない。
三浦半島が舞台ということで、 聖地巡礼マップなんてものも作成されている。(行ってみてー!)
謎・癒し・ノスタルジーが絶妙に交じり合った作品。コーヒー啜りながらじっくり読みたい。